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昼前にコンドミニアムを出発。昨日、平野さんが教えてくれたJapan Surplusというセカンドハンドのものを取り扱っている店に行く。平野さん曰くこの店は、日本の遺品整理で集められたものをコンテナの規模で仕入れて売っているらしい。よく祖父母の家や古めの日本家屋で見るような、一昔前の家具や置物、様々なトロフィーや賞状、衣類、フィギュアなどありとあらゆるものが敷き詰められて置かれていた。大半は特別値段が安いものでもなく誰が買うねんっていうものばかりが並んでいる。僕が店に入ると、若い男性の店員がずっと横にいる。さすがに少しイライラして、「なんか質問あったら言うから」と言うとようやく少し距離を取ってくれるがそれでもずっとこっちを見ていた。

店を出て、フィリピン大学の中にあるバルガス ミュージアムに行く。ここはフィリピンの美術の歴史研究に関する記録と現在進行形での実践を行なっている場所の1つで、ロケーションが抜群に良かった。その一番のポイントは、美術館なのにめちゃくちゃ光が入る作りになっている。大学の敷地内なのだが、ほぼほぼ気持ちの良い森で、周りの植生が日本と全く違う。治安上やはり街中では気を抜くことが出来ないので、すごくリラックスできる。

夜はマークさんのお誘いで、グリーンヒルズという、コンドミニアムから比較的近い場所にあるギャラリーのオープニングに行く。街の発展の仕方がなんとなくわかってくる。大体は大きいショッピングモールがあり、そこにファストフードやブランドのテナントが入っていて、そこを中心に周りの小さな商店も隣接していたりする。日本のイオンのようなかたちとも近いのだけれど、もっとこう、選択肢がそれしかない、という感じである。少し綺麗な中華料理店などが入っている複合ビルの2Fにギャラリーはあった。こんなところにコマーシャルギャラリーがあるのかと感じたが、平野さん曰く意外と商業ベースのギャラリーは存在しているらしい。ただお昼のvragas museumの企画展を見た時にも思ったのだが、物理的な作品のサイズが小さい。欧米と比較すると日本も小さいが、それよりもさらに小さい。おそらく住居と別に制作スペースを借りているアーティストは少ないのだろうと予想する。生活の状況と家賃の問題がそこにあるのだろう。(でも少し郊外に出れば土地は余っていそうだし、いくらでも方法はありそうだが、どうなのだろうか?)
3つの個展を同時に開催していたが、一番奥のスペースがおもしろかった。作品が面白いのではなく、パンクスがギャラリーに溜まっていたからだ。平野さんもこの状況は初めて見たらしい。

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